ポートフォリオとは、実績や能力を評価してもらうための「オリジナル作品」です。
この記事では、未経験でエンジニア転職するためのポートフォリオ作成について
次の内容で解説していきます。
- ポートフォリオを作る目的は?
- エンジニア採用側がポートフォリオを見るポイントは?
- ポートフォリオってどんなものを作ればいいの?
私は今の会社でエンジニア採用しておりまして、採用側の視点もかねて解説していこうと思います。機密保持のため会社名は言えませんが。。
採用する側も人間なので、人によってポートフォリオの見方が変わると思いますので、あくまで私がエンジニア採用する視点で解説します。
それでは行きましょう!
目次
ポートフォリオを作る3つの目的

①プログラミングスキルを証明できる
職務経歴書がしっかりと書ければ良いのですが、未経験がエンジニアのスキルを言葉で証明するのが難しいものです。
ポートフォリオがあれば、プログラミングスキルがあること、1人でシステムを作り切れることが証明できます。
特に「1人で作り切れる能力」があることはググれる力(調べる力)も証明しているので重要です。
②やる気や将来性が評価される
未経験者の場合は、応募書類だけで選ばれるのは難しいです。
PHPを〇年やっているとか、何のフレームワークを使ったことがある、など書けないのでどうしても応募書類の内容が薄くなりがちです。
内容が薄いと、採用側はITエンジニアとしてやっていけるのか疑問に思ってしまいます。
でも、ポートフォリオがあればITエンジニアとしてのやる気をアピールすることができます。
ITエンジニアは会社から言われなくても自分で新しいことネットで調べたり、技術書を読んだりする必要があります。
未経験でも自分の力だけでポートフォリオが作れれば、ITエンジニアになってもやっていけると将来性を評価されるでしょう。
③他の応募者と差別化ができる
実際に応募してくる方でポートフォリオを作ってくる人は少ないです。
20人程度の小さな会社でも2~3人の応募者が来ますので常にライバルがいます。
ポートフォリオを持っているだけで、他の人と差別化することができます。
転職では「差別化」は必要です。採用者の目を引きましょう。
エンジニア採用側がポートフォリオを見るポイント

エンジニア採用側がポートフォリオを見るポイントについてです。
あくまで私の視点ですので、人によってはこの後で説明する「HTTPS化、独自ドメイン」までは見ないかもしれません。
シンプルで見やすいか?伝えたいことは何か?
ポートフォリオはシンプルで、何を伝えたいのかがわかると良いです。
ITエンジニアは、デザイナーやアーティストではないので、デザイン性は重要視していません。(ただし、全く整っていないのはNGですが)
画面に何を見てほしいのか箇条書きでも書いてあるとわかりやすいでしょう。
正直、採用側は5分も見ていないです。
あまり複雑に作りこみすぎても見てもらえないのでシンプルでわかりやすいポートフォリオを作りましょう。
ソースコードは綺麗か?
ポートフォリオは画面の見た目や機能も大切ですが、ソースコードが綺麗かどうかも重視されます。
ソースコードが汚いとシステム保守の難易度があがり、保守のコストが大きくかかってしまいます。会社側からするとこの無駄なコストは避けたいのです。
そのためコードを見やすくするスキルは重要となりますので、適切にインデントしたりコメントを書いて、他の人が読むことを意識してコードを書きましょう。
Webサイトであれば、ブラウザのデベロッパーツールを使ってHTML、CSS、JavaScriptを見られます。
HTTPS化はできているか?
結構、盲点な部分ではありますが、ブラウザのURL入力左側の鍵マークを見てHTTPS化ができているか見ます。
HTTPS化で通信を暗号化することで、情報に対して配慮がたりているかを判断します。
デザイン性よりもこちらの方が重要かもしれません。
独自ドメインの取得はできているか?
Webサイトのポートフォリオは、「〇〇.com」などの独自ドメインで公開しましょう。
独自ドメインを習得するには、
お名前ドットコムなど「他社サービスを利用する」のですが、ここがキモです。
ITエンジニアは技術書を読んだり、ググったりしてプログラミングするなど自分だけで完結することは得意ですが、「他社サービスと利用する」など外部を利用することが苦手だったりします。
独自ドメイン取得に限らずですが、会社に入ると短期間で開発するため他社サービスを利用したりすることが多々ありますので、「他社サービスと利用する」ことに抵抗がない方が良いです。
この点もアピールできると、他の応募者との差別化にもつながるでしょう。
面接でポートフォリオを生かそう

ポートフォリオを事前に提出していれば、おそらく面接時にポートフォリオの話題が出てきます。
次の説明はできるようにしておきましょう。
- なぜこれを作ったのか
- どこにこだわったのか
- どのような技術を使ったのか
面接時に頭が真っ白にならないように、ポートフォリオのどこかにこの3つを書いておいても良いですね。
IT業界にいると、システムの概要を説明することが多いので、ポートフォリオを説明できることは十分アピールにつながります。
ポートフォリオは何を作れば良いのか?

「デザイナーと違って、派手な画面を作るわけじゃないし、エンジニアのポートフォリオは何を作れば良いのだろう?」と思うかもしれません。
そう、派手な画面は不要です。
「未経験者が1人でWebサイトを作れるプロセス」が重要です。
Webサイトがおすすめ
アプリ開発エンジニアに特化した会社への応募ならともかく、
一般的なIT企業の採用者はわざわざIOSアプリなどインストールしませんので、
簡単に閲覧できるWebサイトをおすすめします。
もし、Webサイトを公開するにあたって、赤の他人に見られたくない場合はBasic認証をかけておくと良いです。(IDとパスは間違えずに採用側へ伝えましょう。)
【具体例】ショッピングカート
単なるホームページだとプログラミング要素が少ないため、
画面から登録・閲覧ができるようなデータベースを使ったポートフォリオを作りましょう。
私はショッピングカートが良いと思います。
次の本がありますので、この本を読んで作ったものをレンタルサーバーを借りてWeb公開すると良いでしょう。
Webサイトにオリジナリティは不要ですので、本の通りに作ったショッピングカートで問題なしですが「なぜこれを作ったのか」は言えるようにしましょう。
挫折しそうな場合

ショッピングカートを作るにせよ、おそらく初心者が独学でポートフォリオを作るには1~2か月はかかると思います。
途中で挫折しそうな場合は、プログラミングスクールを利用することをおすすめします。
プログラミングスクールを利用する
「ポートフォリオを作れる自信がない」という人は、プログラミングスクールで質問したりサポートを受けるのもおすすめです。
正直にいうと、プログラミングスクールは60万円以上かかるので高額です。
それでもIT業界は他の業界より年収高めなので、1~2か月の給料ですぐ取り返すことができると思います。
でも失敗したくないですので、転職保証もしてくれるこちらのスクールが良いかと思います。
10年以上前になりますが、私はIT未経験でPHPで掲示板のポートフォリオを作って応募したのですが、ポートフォリオができるまで8か月かかりました。
もう覚えることが多すぎて脳が刺激を受けすぎて痺れる感覚も多々あって、
何度も挫折しそうになった8か月間でした。。
もし私の時代にスクールがあったら利用してましたね。
まとめ

今回は、未経験でエンジニア転職するためのポートフォリオについて解説しました。
この記事でイイタイコトは、
「未経験者はポートフォリオを作りましょう!」
です。
ポートフォリオを作ることはスキルを向上させるだけではなく、面接時にも利用できる自分の資産となり一石二鳥です。
ポートフォリオを作る目的として、プログラミングスキルを証明してやる気を評価してもらい、他の応募者と差別化することができます。
エンジニア採用側が見ることを想定してシンプルな画面でソースコードは綺麗にしておきましょう。
余裕があれば、HTTPS化や独自ドメイン取得をしておいた方が良いです。
面接時にポートフォリオを生かすために「なぜ作ったのか?」だけは言えるようにしておきましょう。
ポートフォリオの具体例としてショッピングカートをおすすめしますが、
他に良いアイデアがあれば、モチベーション維持できるし面接時の説明もしやすいのでそちらを優先したほうが良いです。
もし、挫折しそうな場合はプログラミングスクールを利用するのも手です。
人によってプログラミングは「合う、合わない」があります。
何事もそうですが、やってみないと自分に合っているかなんて分からないので、まずは1冊本を手に取って実際に手を動かしてみましょう。
それでは!