よくJavaは大規模に向いていて、PHPは小規模に向いているなど耳にしたことはありませんか?
今回は「なぜJavaは大規模案件に向いているのか?」の理由と、大規模案件に関わることのメリットについて解説していきます。
目次
Javaが大規模案件に向いている3つの理由
Javaが大規模案件に向いている理由として、色んな理由がありますが、
大きく次の3つの理由があります。
- 【理由①】多人数でプログラムするのに適している
- 【理由②】処理の実行速度が速い
- 【理由③】安定したライブラリが豊富
【理由①】多人数でプログラムするのに適している
Javaなどのコンパイル言語では、変数の型を宣言する必要があり、また常に構文チェックしてくれるので、プログラムの単純な間違いを防いでくれて、見落としがちなバグを簡単に取り除けますので、多人数のプログラムをするのに非常に適しています。
大規模案件では、設計・開発フェーズだと20人以上の開発者が関わったりしますので、他の人が書いたプログラムを気にしている時間と余裕はないです。
また、大規模案件のシステム保守になると、設計・開発フェーズの開発者はいなくなってしまい、代わりに保守担当の人(全く別の人)が作業することになります。
PHPなどのスクリプト言語だと、システム画面を動かしてみて初めてバグが発覚しますので、
もし、プログラムの単純ミスであったとしても、
「このプログラムを修正しても大丈夫かな?」
「ここを修正したら、他の機能に影響を及ぼしそうな気がする・・・」
など、色々と慎重にならないといけないので、その点Javaは安心できます。
【理由②】処理の実行速度が速い
Javaは、PHPなどのスクリプト言語に比べて実行速度が速いです。
大規模案件ですと、難しい処理や「for文、while文」などの処理をたくさんする場面が多くなってきますので、Javaは実行速度が速いので安心です。
ただし、DBから取得したデータをそのまま画面に表示するなどの単純な処理の場合、スクリプト言語と比べてあまり体感速度は変わらないです。
【理由③】安定したライブラリが豊富
Javaは、昔からある大規模案件で良く使われている言語ですので、安定したライブラリが豊富にあります。
しかも、色んな案件で使用されていますので、ライブラリの使い方はインターネットで調べればすぐに情報が出てきます。
例えば、帳票出力するなら「JasperReports」、Excel出力するなら「Apache POI」など定番のライブラリがあります。
Javaは中規模、小規模案件には向いていないのか?

少人数での開発だと無駄が多い
Javaの場合は作業分担しやすい反面、少人数での開発だと無駄が多いです。
中規模・小規模の場合、少人数のため「設計、画面、ロジック、DB」を作業分担しないで1人で担当しなければならない状況が多々あります。
Javaだと、DBから取得したデータを入れるためのクラスを用意するなど、DBテーブル列ごとにgetter、setterメソッドが必要になってきます。
PHPの場合ですと、このようなクラスを用意しなくても、DBから取得したデータをPHPの配列としてそのまま使用したり、DB登録できたりしますので、1人にかかる無駄が少なくなります。
中規模・小規模の案件は、そもそも予算が小さくて開発スケジュールが短いため、できるかぎり少ないプログラムで早く作業を終わらせたいので。
Javaに慣れている人の集まりであれば問題ない
開発メンバーがみんなJavaに慣れている人たちであったり、何でもJavaでシステム開発する会社の企業文化で、Javaで書いた方が早いのであれば、わざわざPHPなどのスクリプト言語にする必要はないです。
むしろ、Javaの方がPHPよりしっかり設計して堅牢なシステムを作れますので、後々のメンテナンスが楽になるなどメリットがあります。
大規模案件に関わることのメリット

新しい技術に触れる機会が多い
大規模開発は、色々な技術者が集まりますので、自分が知らない技術に出会えたり、使い方を覚えることができます。
中小規模だと、どうしても少ない人数と短いスケジュールでシステムを作らなければならないため、いつものメンバーで知っている技術を使ってシステムを作ることになりので、なかなか新しい技術に出会うのは難しいです。
ひと昔前の話になりますが、私が大規模案件に関わっていたころ、「JMeter」で負荷テストや、「Jenkins」を使った自動ビルド・リリースの使い方を覚えることができました。
開発だけに専念しやすい
案件にもよりますが、大規模案件ではテストは開発者自身では行わず、第3者の観点で他の人がテストを担当しますので、開発することだけに専念しやすいです。
開発は楽しいが、でもテストはつまらないという人にはピッタリなのでは?と私は思います。
まとめ

今回は、Javaが大規模案件に向いている3つの理由について書きました。
- 【理由①】多人数でプログラムするのに適している
→ プログラムの単純な間違いを防いでくれて、見落としがちなバグを簡単に取り除ける。 - 【理由②】処理の実行速度が速い
→ PHPなどのスクリプト言語に比べて実行速度が速い。 - 【理由③】安定したライブラリが豊富
→ 色んな案件で定番のライブラリが使われており、インターネットで調べればすぐに出てくる。
Javaは色々な案件でよく使われてますので、Java言語を自分のスキルとして身につけておくことで、技術者・開発者として案件探しに困らなくなると思います。
これからJavaを身につけたい方は、このサイトでも「Javaプログラミング入門」の記事を取り扱ってますので、興味がありましたらご覧ください。